フリー乗降制






フリー乗降区間が示された路線図(西鉄バス)


フリー乗降制(フリーじょうこうせい)とは、バス停留所以外でも路線上の任意の位置でバスに乗降できる制度。自由乗降制とも呼ばれており、対象区間をフリー乗降区間自由乗降区間と称する。また、フリー乗降制を行っているバスのことを「フリーバス」と呼ぶ事業者もある[1]




目次






  • 1 説明


  • 2 日本の主な採用事業者


    • 2.1 北海道


    • 2.2 東北地方


    • 2.3 関東地方


    • 2.4 中部地方


    • 2.5 近畿地方


    • 2.6 中国地方


    • 2.7 四国地方


    • 2.8 九州地方


    • 2.9 かつて実施していた事業者




  • 3 脚注





説明




正面方向幕の隣に"Hail and ride"ステッカーを掲出した英国デヴォンのバス


乗車時にはバスに向かって手を挙げるなどして合図する。降車時は停車位置の50m手前までに押しボタンや口頭で運転士・乗務員に停車場所を申し出る。ただし、道路交通法等により駐停車が禁止されている場所や停車すると危険な場所などでは乗降できない。


フリー乗降区間で後続車との接触事故を避けるために、事業者は路上や車体等に停留所以外でも停車することがある旨の掲示をして注意を促している。また、山間部等の見通しの悪い区間を運行する場合には、車外スピーカーから音楽を流してバスの接近を知らせることもある。


事業者や路線によっては、降車は路線上の任意の場所で取り扱うが、乗車は停留所でしか取り扱わない場合もある。これをフリー降車制という。


この制度は日本特有のものではなく、イギリスやオーストラリアにおいても"Hail And Ride"の名で同様のサービスが実施されている。



日本の主な採用事業者



北海道




  • 厚岸町デマンドバス - 各路線の郊外区域。


  • 阿寒バス - 鶴居線と幌呂線の市街域を除く区間。


  • 宗谷バス - 天北線の市街域を除く区間。


  • 沿岸バス - 上平古丹別線の山間部。羽幌町循環バスの国道を除く全域。


  • 網走バス - フリー降車制のみ。湧網線や斜里線など網走市街域を除く区間。


  • 北海道中央バス - 新十津川町の一部区間。


  • ニセコバス - ニセコ町の一部区間。


  • 道南バス - 日高地区の一部区間。



東北地方




  • 弘南バス - 弘前市(旧・岩木町)、鯵ヶ沢町、深浦町、西目屋村の一部区間はフリー降車制。商店街循環バス (五所川原市)の「ELM - 若葉環状線」の若葉団地内と松島町地区及び「みどり町環状線」のみどり町地区内はフリー乗降制。


  • 南部バス - 杉沢線の三戸町内一部区間。


  • 秋北バス - 大館営業所管内と能代営業所管内の一部区間。

  • 羽後交通


  • 岩手県交通 - 閑散地区などの一部

  • 仙台市交通局


  • 宮城交通 - 泉パークタウン線の深夜便の一部区間限定。


  • 福島交通 - 山間部等の一部と福島市、郡山市等の住宅地区の一部。


  • 新常磐交通 - いわき市郊外、富岡、川内地区などの山岳部、原町地区のそれぞれ一部路線。



関東地方



  • 鹿沼市民バス


  • 関東自動車 - 宇都宮市等の住宅地区の一部。


  • 関越交通 山間部の一部区間


  • 西武バス・西武観光バス - 青梅市の一部、秩父市の一部。


  • 東京都交通局 - 青梅支所管内路線の一部。


  • 西東京バス - 八王子市、奥多摩町、檜原村等の山間部一部区間。


  • 神奈川中央交通 - 山岳地区・農村地区等の一部。


  • 東急バス - 元コーチ路線の一部区間。深夜急行バス新横浜線の新横浜駅~新羽営業所間の一部区間。


  • 東急トランセ - 渋谷・代官山循環線の青葉台2丁目周辺。フリー降車のみで乗車は指定された場所のみ。


  • ちばレインボーバス - 鎌ヶ谷線・西白井線の一部区間(白井工業団地-白井保育園)。


  • 千葉中央バス - 若葉区コミュニティバスの一部区間。


  • 小湊鐵道 - のぞみ野長浦線の一部区間。


  • 日東交通 - のぞみ野長浦線の一部区間。

  • 小鹿野町営バス


  • 日立電鉄交通サービス - 一部の路線の一部区間。



中部地方



  • 新潟交通佐渡

  • 越後交通

  • 南越後観光バス


  • 加越能バス - 白川郷線の下梨 - 成出間。


  • 北陸鉄道グループバス - 閑散路線・区間で多数設定。


  • 京福バス - 池田線の一部区間など。


  • 福井鉄道バス - 麻生津循環線の一部区間。

  • 富士急行


  • 山梨交通- 一部路線の一部区間。


  • 甲州市市民バス - 一部区間。


  • 早川町乗合バス - 早川町内のみ。


  • 遠州鉄道 - 19時30分以降に浜松駅・磐田駅を発車する一部路線の一部区間。


  • 秋葉バスサービス - 13時以降に元開橋~気多間。


  • 掛川バスサービス - 桜木線、居尻線、倉真線、東山線の一部区間。


  • 豊鉄バス - 中宇利線、津具線の一部区間。


  • 設楽町営バス - 町中心部の一部区間を除く全線。


  • 東栄町営バス



近畿地方




  • 湖国バス - 一部区間


  • 奈良交通 - 山間部の過疎路線、学園前地区一部路線[2]、橿原神宮駅西口発着の橿原団地線[3]


  • 京都バス - 高野営業所管内の一部区間。一部路線は深夜の自由降車のみ。


  • 京阪バス - くずは・男山循環コミュニティバスの内の一部区間。


  • 京阪京都交通 - 京都市右京区の嵯峨越畑・樒原地区、亀岡市ふるさとバス。


  • 神姫バス - 一部区間。


  • 丹後海陸交通 - 一部区間。


  • みっきぃよかたんバス - 一部区間。


  • 本四海峡バス - 鮎原線の竹谷 - 広石間



中国地方



  • 中鉄バス


  • 北振バス - ほぼ全ての路線の一部区間。


  • 琴浦町営バス - 東伯地区手は釛・斉尾団地バス停等以南、赤碕地区では竹ノ内バス停以南の区間。

  • 西ノ島町営バス


  • 中国バス - 西廻り呉ヶ峠線の一部区間。


  • 広島交通 - ひやま線(登山口~市川桧山)、筒瀬線(筒瀬小学校~柳瀬、フリー降車のみ)。



四国地方




  • 県交北部交通 - 柳瀬出張所(柳瀬第三)以北、小坂峠以北の区間


  • 高知西南交通 - 市街地区間を除く全線。


  • 土佐電ドリームサービス - 高知医大~久枝線の一部区間。



九州地方




  • 西日本鉄道 - 住宅地や過疎地等で実施。


  • 堀川バス - 横山線ほたるの館前~納又間のみで実施。


  • 昭和自動車 - フリー降車のみ。幹線道路・市街域以外の全区間で実施。


  • 佐世保市交通局 - 烏帽子岳・小川内・俵ヶ浦方面。


  • 西肥自動車 - 住宅地や山間部で実施。


  • いわさきバスネットワーク - 持松線(霧島神宮駅~霧島温泉駅)・荒川線(上川内~羽島車庫)の一部区間、コミュニティー路線の一部区間


  • 東運輸 - 石垣島北部の白保以北。



かつて実施していた事業者



  • くしろバス - 和天別線の大平地区で実施。2010年10月1日に路線を廃止。


  • 西表島交通 - 2018年9月30日をもってフリー乗降制を廃止[4]


脚注


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  1. ^ 北陸鉄道株式会社. “フリーバスについて”. 2015年12月15日閲覧。


  2. ^ 始発停留所を起点に21時以降最終まで実施。


  3. ^ 久米南口 - 南白橿間において9時30分から15時30分の間と20時以降最終まで実施。


  4. ^ “西表島の路線バス”. Iriomotejima koutu Co.,Ltd. 2019年1月12日閲覧。










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