NOx吸蔵還元触媒
NOx吸蔵還元触媒(NOxきゅうぞうかんげんしょくばい)とは、排気ガス中のNOxを一時的に吸蔵し、後に還元(N2化)する触媒である。
概要
排気中のNOxを一旦吸蔵し、理論空燃比(ストイキ)時やリッチ燃焼時に還元する。
排気が絶えず酸素過剰の状態となるディーゼルエンジンや、同様に酸素過剰となるガソリン直噴エンジンの成層燃焼時には三元触媒の効果が出ないため、これらのエンジンでNOxを還元処理する為に開発された。実用化当初、還元には燃費の悪化を招くリッチ燃焼が不可欠であったが、その後、2層式が開発されており、ストイキ時にも還元効果が得られるようになっている。
NOxと還元剤になる物質を吸蔵して浄化効率を向上させた2層式のNOx吸蔵還元触媒は、ホンダ[1]と日産[2]が開発している。
NOx浄化時にPMも同時に浄化するDPNRと呼ばれる方式がトヨタのディーゼル車で2003年(平成15年)から実用化されている[3]。
脚注
^ 新開発NOx触媒を採用した新世代ディーゼルエンジンを開発―ガソリン車と同等の排出ガス規制「米国TierII Bin5」排出ガスレベルを達成― - 本田技研工業>広報発表>四輪製品ニュース(2006年9月25日)
^ HC・NOxトラップ触媒 - 日産自動車グローバルサイト > 将来技術 > HC・NOxトラップ触媒
^ トヨタ、「ダイナ」ならびに「トヨエース」の2t積系に小型トラック世界初のハイブリッド車およびクリーンディーゼルシステムDPNR搭載車を追加設定 - TOYOTA.CO.JPニュースリリース(2003年09月03日 NO.41)
関連項目
- ガソリン直噴エンジン
- ディーゼルエンジン