エアバスA320





エアバスA320
Airbus A320




ルフトハンザドイツ航空 エアバスA319, A320, A321

ルフトハンザドイツ航空 エアバスA319, A320, A321






  • 用途:旅客機


  • 分類:ナローボディ民間旅客機


  • 製造者:エアバス


  • 運用者

    • エールフランス

    • エアアジア

    • bmi

    • ブリティッシュ・エアウェイズ

    • ルフトハンザドイツ航空

    • エアリンガス

    • フィンランド航空

    • ユナイテッド航空

    • デルタ航空

    • 香港航空

    • ジェットブルー

    • 全日本空輸

    • フィリピン航空





など





  • 初飛行:1987年2月22日


  • 生産数:7250機(シリーズ総計・2017年1月時点)


  • 運用開始:1988年3月28日 (エール・フランス)


  • 運用状況:運用中






エアバスA320Airbus A320)は、欧州エアバス社が製造した近・中距離向け商業旅客機である。民間機として初めてデジタル式フライ・バイ・ワイヤ制御システムを採用したハイテク旅客機であり、サイドスティックによる操縦を採用しているのが特徴である。座席数は標準2クラス仕様で150席程度。バリエーション(A320 ファミリー)として、長胴型のエアバスA321、短胴型のエアバスA319、エアバスA318、新エンジンを採用したエアバスA320neoがあり、エアバスのベストセラーになった。




目次






  • 1 歴史


  • 2 機体


    • 2.1 改良




  • 3 派生型


    • 3.1 A321


    • 3.2 A319


    • 3.3 A318


    • 3.4 A320neo




  • 4 生産拠点


  • 5 運航状況


    • 5.1 日本での運航




  • 6 受注および納入


  • 7 仕様


    • 7.1 エンジンの仕様




  • 8 不具合


  • 9 事故概略


  • 10 関連項目


  • 11 脚注


  • 12 参考文献


  • 13 外部リンク





歴史




ブリティッシュ・エアウェイズのA320-100


エアバスA300の成功を受けて、次の計画としてエアバス社は150席程度の小規模な旅客機に需要があると見込んだ。


1970年代における同規模の旅客機としては、ライバルメーカーのボーイングが製造していたボーイング727があった。ボーイング727は初就航が1964年であり、これの更新需要も見込むものとした。開発当初はボーイング727規模の旅客機にする予定であったのだが、開発中にオイルショックにより原油価格の値上がりがあったため、ボーイング727よりも低燃費の旅客機を開発する必要があり、ボーイング737規模の旅客機となった。


1980年にSA-1(120から150席)およびSA-2(150から180席)の開発計画が公表された。SAは客室の通路が1本のナローボディ機であることを意味する。後に両者の計画は統合され、150から179席の計画となり、A320として1984年から本格開発が開始された。


A320シリーズで、最初に登場したA320-100は、1987年2月22日に初飛行している。1988年3月28日にエールフランスにより初就航されている。その後、主翼中央に燃料タンクを増備し、空力性能向上のためのウィングチップフェンスを翼端に取り付けたA320-200に注文が集中したため、A320-100型機は初期に生産された僅か21機に留まっている。


現在エンジンを換装するモデルのA320neoの開発が進められており、30機を発注したヴァージン・アメリカがローンチカスタマーとなった。また、後継機としてエアバスNSR計画がある。


A320neoが開発されたことにより、現行型のA320はA320ceo(current engine option)と呼ばれるようになった。



機体





ターキッシュ・エアラインズ・A320コックピット。正面に操縦棹がなく、脇に操縦用のサイドスティックがある。正面には書類などが置けるテーブルが装備されている。




シャークレット装備機(スイス インターナショナル エアラインズ)


機体としては、旅客機として一般的なものであり、低翼配置の主翼で後退角は25度である。ターボファンエンジンをパイロンを介して二基搭載した。そのエンジンはCFMインターナショナルCFM56とインターナショナル・エアロ・エンジンズ V2500のいずれかを選択可能であり、日本で同型機を運航する航空会社のうち全日本空輸・スターフライヤー・Peach Aviation・バニラ・エアの各社はCFM56エンジン、ジェットスター・ジャパンはV2500エンジンを採用している(全日本空輸が以前使用していた長胴型のA321についてはV2500エンジンが採用されていた)。


本機の主な特徴は、以下の通り。



  • 民間機初のデジタルフライ・バイ・ワイヤ飛行制御システムとラジアルタイヤを採用。


  • 操縦桿に代わりサイドステックを採用した初めての民間航空機(フライ・バイ・ワイヤ導入により可能となった)。

  • グラスコックピット


  • 航空機関士が不要のコクピットクルー2人制(ボーイング727型機のコクピットクルー3人制と比較して)


  • ナローボディ機として唯一、ワイドボディ機に搭載できるLD3-46/46W(LD-3の低型)コンテナを搭載可能


コンテナ化したことで、スペース効率の向上、濡損・破損可能性の低下、貨物の取扱時間の短縮、およびターンアラウンドの短縮化が長所となる一方、地上支援機材の必要性(これを新規に導入する場合は新たな設備投資が必要になる)、LD-3-46/46Wのワイドボディー機でのスペース効率の悪さなどが短所となっている。A318ではコンテナシステムは採用せず、従来のバラ積み対応のみとなる。また、オプションでスライディングカーペットを採用できる。



改良



  • A320の寿命を延ばすべくESG1とESG2があり、ESG2に適合すれば1.5倍に延びるとされる。

  • ウィングチップフェンスの代わりに「シャークレット」という大型のウィングレットを装備し、燃費を改善し航続距離を増やす(A318には非対応)[1]

  • フライ・バイ・ワイヤをさらに進化させ、信号の伝達に銅線ではなく電磁波の影響を受けにくい光ファイバーを使用(フライ・バイ・ライト)。

  • 旅客型を貨物機へ改修[2]

  • 客室内装仕様としてギャレーユニットとラバトリーユニットを一体省スペース化して、旅客座席数を横一列分増加するかシートピッチを7インチ広げることが可能な「スペースフレックス」仕様をV1とV2のオプション選択可能[3][4]


開発中


  • APUの電力を利用した自走タキシングシステム[5]。地上におけるエンジンの使用時間を削減することで二酸化炭素排出量を減少させることが可能である。


派生型



A321



A320を市場投入時、エアバスは顧客のさらなる細やかな要望に応えるため、A320の派生型の開発を検討していた。特にA320とA310との間では座席数の差があるため、A320の胴体延長を計画、1989年にA321として開発を発表した。



  • 胴体を主翼前後二カ所で延長(前方は4.27m、後方は2.64m、合計6.91m延長)

  • エンジンを推力増加型へ変更

  • 緊急脱出用口の再配置(FAAの90秒ルールに則り)


  • 降着装置、機体構造の一部を強化

  • システム追加、主翼後縁改修



A319



エアバスは続いてA320の胴体短縮を計画、1993年にA319として開発を発表した。



  • 胴体を主翼前後二カ所で短縮(前方は1.60m,後方は2.13m,合計3.73m短縮)

  • エンジンを推力減少型へ変更

  • 主翼上面前方緊急脱出用口の廃止

  • システムの最適化

  • 後方貨物室とバルク(バラ積み)貨物室の変更



A318



エアバスはA319の成功で製品群の最小機となったが、それより座席数の少ない100席クラスの機体への市場が見込まれていて、1997年に中国・シンガポール・イタリアのメーカとの共同作業について概要で合意した。機体名称はAE316となっていたがその後このフレームワークをたたき台としていくつかの変遷を受けて1999年にA318として開発を発表した。



  • AE316当初は新設計の胴体・主翼・尾翼が考えられていたが、胴体径が居住性で利点が見込めるため、A320の胴体径を採用

  • エンジンに関して新たにプラット・アンド・ホイットニー社製PW6000エンジンを採用、他に選択エンジンとしてCFMインターナショナル社製CFM56エンジンも採用

  • 貨物室はLD-3-46/46Wのコンテナ使用はやめてバラ積みのみ対応となるが胴体径がA320と同じためオプションでスライディングカーペット(床面をパネル状にして取り扱いを容易にする方法)を選択可能

  • A318はEASA(欧州航空安全機関)より急勾配進入証明を取得しているため、騒音規制や地形上進入規制の設定されているロンドン・シティ空港などで優位に使用可能



A320neo



A320neo(neoはNew Engine Optionの略)はより経済的な運行を企画して320ファミリーのエンジンを変更したモデルで、2010年12月にローンチされ、2016年にファーストデリバリーされた。


[6]使用されるエンジンはCFMインターナショナルのLEAP-Xエンジン、またはプラット・アンド・ホイットニーのPW1100G エンジンで、エアラインはこのうちのどちらかを選択することになる。[6]又変更されるモデルはA318を除くA319,A320,A321で[6]、新エンジンモデルと平行して現行エンジンモデルの生産も行われる予定である。[6]新エンジンは直径が拡大するが320ファミリーの場合主翼と地上のクリアランスが十分に確保されているため、エアバスは現行の320ファミリーからの変更点は最小限にとどまるとコメントしている。[6] 2011年1月、インドの格安航空会社、IndiGoより150機、2011年に開かれたル・ブルジェの航空ショーでエアアジアXから航空史上最大規模である200機の発注を受けた。[7]。2011年にはそれまでほとんどボーイング(吸収合併されたマクドネル・ダグラスを含む)一辺倒だった[8]アメリカの大手航空会社アメリカン航空から130機の発注を受けている(その他にアメリカン航空からは従来型のA320シリーズも130機受注している)、日本のANAもA320neoファミリーを多数導入し、次期主要小型機として路線投入するとしている。[9]
なお、A321およびA319についてもneo化が行われる事になっていて、A321neoには航続距離4,000nm(7,400km)に燃料搭載量を増やしたLR(Long Renge)型も開発することになっている[10]



生産拠点


生産レートを2016年の月産42機を2019年に60機へ引き上げる[11]


  • 最終組立工場



フランスの旗 フランス トゥールーズ


ドイツの旗 ドイツ ハンブルク - 2017年中頃に第4ライン新設し、トゥールーズでの製造工程を見直し、増産対応予定[12]


中華人民共和国の旗 中国 天津 - 2009年5月より稼働、2014年12月3日A320ファミリーの生産が200機に到達。2016年から10年間のJV延長で2017年から開始するアジア地域へのA320neo納入も同工場製も含まれる模様[13]


アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 アラバマ州モービル - 2015年9月14日本稼働。2016年3月4日同工場製造初号機、ジェットブルー向けのA321が完成、4月25日同機体引渡[14]



運航状況




A320-200のエコノミークラス


エールアンテールが最初にA320-100を受領したが、同社はエール・フランスに吸収されたためその後はエール・フランスが運航した。また、ブリティッシュ・カレドニアン航空もA320-100を受領したが、ブリティッシュ・エアウェイズに吸収された。


当初はエアバス社お膝元のヨーロッパを中心に運航されてきたが、最近ではボーイング社の本拠地アメリカでもノースウエスト航空、ジェットブルー航空、Ted(ユナイテッド航空傘下の格安航空会社)などの航空会社への売り込みにも成功し、A320-200と派生型のA318、A319、A321が運航されている。


アジア・オセアニアでも、カンタス航空傘下のジェットスター航空や、香港航空、シンガポール航空傘下のタイガーエアや、ベトナム航空を始め、殆どのフラッグ・キャリアで運航中。


バニラエアやピーチなど、日本資本の格安航空会社でも、その経済性を存分に発揮させるために路線投入されており、日本の空港でも馴染みの旅客機となっている。



日本での運航


日本では1991年から全日空とエアーニッポンが両社の共通機材として、またB727の後継機としてA320-211型を導入し、東京-山形線で初就航した。以後現在まで国内線の亜幹線・ローカル線を中心に運航している。国内線用機材にはスカイビジョン(映像スクリーン・モニター)が装備されていないため、離陸前にセーフティ・デモンストレーション(救命胴衣の着用方法、酸素マスクの案内等)が客室乗務員の実演で行われている(全日空運航機材では1990年代以降唯一)。
全日空においては、将来的にA320をボーイング737NGシリーズへ代替する予定であったが[15]、2006年度事業計画でエアバスA320の増備を表明し、ClubANA.Asia(ビジネスクラス)装着のA320-214型、国際線機材をリースで2007年に5機導入したが、2012年から2013年の間に国際線機材の5機はリースバックされ、他の航空会社で現在は使用されている。全日空では派生機種のA321-131型も1998年に導入したが、エンジンがA320と異なり効率が悪いこともあり、2008年までに一度全機が退役した。





スターフライヤーのA320-200
ランディングギアが長く主翼と地上のクリアランスが十分に確保されていることがわかる


2006年3月に就航したスターフライヤーはA320-214型機を選定し、2013年3月時点でシートテレビを備えた新造機9機を導入しているほか、2012年3月からはPeach AviationはA320-214型、同年7月3日からはジェットスター・ジャパンはA320-232型(カンタス航空と日本航空傘下の格安航空会社)、同年8月1日からはエアアジア・ジャパンはA320-214型(エアアジアと全日空傘下の格安航空会社、リース機のため解散後エアアジアグループへ返却)、2013年12月には解散社名変更後のバニラ・エアもA320-214型を使用して運航開始し、燃費向上のため主翼端ウイングチップフェンスをシャークレットへ変更装備型を2013年2月にジェットスター・ジャパンが日本初受領した。


その後、ANAではA320の退役は少しずつ進んでいたが、エアバスでは2010年代になり、A320ファミリーはエンジンをさらなる高性能エンジンに変更し経済性をあげたneo型が開発され(以降、従来型はceo、改良型はneo表記)、2014年3月27日、ANAはエアバスA321neoを23機、A320neoを7機の発注を表明した[16]。エンジンはいずれも米プラット・アンド・ホイットニー製PW1100G-JMを選定している。A320neoが2016年度から2018年度に受領、A321neoが2017年度から2023年度に受領する予定になっている。


2015年1月には、ANAがA321を7機(シャークレット付きのA321ceoが4機と、新型エンジンを搭載したA321neoが3機)追加発注することを発表し、これで2014年度発注分と合わせて全日空グループの合計発注数は37機となった。
追加発注したうちのA321ceoの4機はシャークレット付きの機体であり、以前、ANAから退役したA321-100型機はウイングチップフェンス装備機だったので、シャークレット付きA321を日本初就航で、エアバスがエアバスがA320ファミリー用の新しい客室レイアウトで提供している「スペース・フレックス」も日本初導入となった。なおA321neoを運航するのもANAが日本初である。


現在、ANAがA320ceoやボーイング737型機を使用して運航している地方路線に、2014年と2015年の2回に分けて発注されたA321neo26機とA321ceo4機(A321計30機)が投入された場合、運航機材がひと回り大型化する路線が多くなるがceoとneoではエンジンが異なり、以前退役したA321-100型とA320ceo型と同じように効率が悪くなるため、A321ceo型はneo導入後早期退役の可能性がある。全日空では今回発注したA320neoファミリーとローンチカスタマーである三菱航空機のMRJで国内線運航機材の機材更新を進めていくとしている。


2016年11月18日、Peach Aviationは日本のLCCとして初めてA320neoを10機発注し、同時にA320ceoを3機発注、計13機の契約を締結した。



受注および納入


































































































タイプ 受注 納入
合計 Backlog 合計 2016 2015 2014 2013 2012 2011 2010 2009 2008
A318
80 80 1 1 2 2 2 6 13
A319
1,478 21 1,457 4 24 34 38 38 47 51 88 98
A320
4,698 315 4,383 251 282 306 352 332 306 297 221 209
A321
1,741 308 1,433 222 184 150 102 83 66 51 87 66
合計
7,997 644 7,353 477 491 490 493 455 421 401 402 386















































































































































タイプ 納入
2007 2006 2005 2004 2003 2002 2001 2000 1999 1998 1997 1996 1995 1994 1993 1992 1991 1990 1989 1988
A318
17 8 9 10 9
A319
105 137 142 87 72 85 89 112 88 53 47 18
A320
194 164 121 101 119 116 119 101 101 80 58 38 34 48 71 111 119 58 58 16
A321
51 30 17 35 33 35 49 28 33 35 22 16 22 16
合計
367 339 289 233 233 236 257 241 222 168 127 72 56 64 71 111 119 58 58 16

2016年12月末のデータ[17]



仕様


※(仕様による差異あり)







































































































A318 A319 A320 A321
乗客
132 (1-class, 最大)
117 (1-class, 標準)
107 (2-class, 標準)
156 (1-class, 最大)
134 (1-class, 標準)
124 (2-class, 標準)
180 (1-class, 最大)
164 (1-class, 標準)
150 (2-class, 標準)
220 (1-class, 最大)
199 (1-class, 標準)
185 (2-class, 標準)
貨物 (バルク)
21.21 m3
27.62 m3
37.41 m3
51.73 m3
貨物 (コンテナ)
――― LD-3-46/46Wx4 LD-3-46/46Wx7 LD-3-46/46Wx10
全長
31.44 m 33.84 m 37.57 m 44.51 m
全幅
34.09 m
全高
12.56 m 11.76 m
胴体幅
外部3.96 m/ 内部 3.70 m
基本空虚重量
39.5 t 40.8 t 42.6 t 48.5 t
最大無燃料重量
54.5 t l 58.5 t l 62.5 t l 73.8 t l
最大離陸重量
68.0 t 75.5 t 78.0 t 93.5 t
エンジン
CFM 56-5 ,
PW6000
CFM 56-5 ,
IAE V2500
エンジン推力
96–106kN (22,000–24,000lbf)
98–120kN (22,000–27,000lbf)
111–120kN (25,000–27,000lbf)
133–147kN (30,000–33,000lbf)
巡航速度
Mach 0.82
航続距離
3,200 nmi (5,900 km; 3,700 mi)
3,700 nmi (6,900 km; 4,300 mi)
LR: 5,600 nmi (10,400 km; 6,400 mi)
CJ: 6,500 nmi (12,000 km; 7,500 mi)
3,300 nmi (6,100 km; 3,800 mi)
3,200 nmi (5,900 km; 3,700 mi)
離陸滑走距離
1,650m
着陸滑走距離
1,550m


エンジンの仕様




















































































































































機種 認定日 エンジン[18]
A318-111 2003年5月23日 CFM56-5B8/P
A318-112 2003年5月23日 CFM56-5B9/P
A318-121 2005年12月21日 PW6122A
A318-122 2005年12月21日 PW6124A
A319-111 1996年4月10日 CFM56-5B5 または 5B5/P
A319-112 1996年4月10日 CFM56-5B6 または 5B6/P または 5B6/2P
A319-113 1996年5月31日 CFM56-5A4 または 5A4/F
A319-114 1996年5月31日 CFM56-5A5 または 5A5/F
A319-115 1999年7月30日 CFM56-5B7 または 5B7/P
A319-131 1996年12月18日 IAE Model V2522-A5
A319-132 1996年12月18日 IAE Model V2524-A5
A319-133 1999年7月30日 IAE Model V2527M-A5
A320-111 1988年2月26日 CFM56-5A1 または 5A1/F
A320-211 1988年11月8日 CFM56-5A1 または 5A1/F
A320-212 1990年11月20日 CFM56-5A3
A320-214 1995年5月10日 CFM56-5B4 または 5B4/P または 5B4/2P
A320-216 2006年6月14日 CFM56-5B6
A320-231 1989年4月20日 IAE Model V2500-A1
A320-232 1993年9月28日 IAE Model V2527-A5
A320-233 1996年6月12日 IAE Model V2527E-A5
A321-111 1995年5月27日 CFM56-5B1 または 5B1/P または 5B1/2P
A321-112 1995年2月15日 CFM56-5B2 または 5B2/P
A321-131 1993年12月17日 IAE Model V2530-A5
A321-211 1997年5月20日 CFM56-5B3 または 5B3/P または 5B3/2P
A321-212 2001年8月31日 CFM56-5B1 または 5B1/P または 5B1/2P
A321-213 2001年8月31日 CFM56-5B2 または 5B2/P
A321-231 1997年5月20日 IAE Model V2533-A5
A321-232 2001年8月31日 IAE Model V2530-A5


不具合


2008年、カンタス航空のA330が、操縦レバーを正常に操作しても、意図せず機首下げを続け降下してしまう不具合が発生し、最寄りの空港に緊急着陸して乗員の一部に負傷者が発生した(カンタス航空72便急降下事故を参照)。原因は機体の制御に用いられるソフトウェアに存在していたバグによるものであったが、実際にこのバグが修正されたのは2011年のことであった。日本の国土交通省はA330と同じくサイドスティックを操縦に用いるA320も対象として、2014年に耐空性改善通報を出した[19][20][21]


また2011年には、フィンランド航空のロンドン定期便が、ブリードエアシステム[22]の不具合およびオペミスが原因で低空飛行および航路上オートパイロット不使用を余儀なくされた。これはメーカー側で当該部品の交換サイクルが明示されていなかったこと、マニュアル整備が不徹底だったこと、なども原因となった[23][24]



事故概略


(2014年現在、A320型ファミリー)[要出典]




  • 機体損失事故:12回、総計440人死亡。[要出典]


  • 他の原因:4回、総計0人死亡。[要出典]


  • ハイジャック:6回、総計1人死亡[要出典]


ワシントン・ポスト誌は、エアバスA320において重大事故が発生した確率は約8000万回のフライトあたり10回(0.0000125%)で、ライバル機であるボーイング737(1億7500万回のフライトあたり75件、約0.0000417%)に比べ、統計上は事故の確率が低いことから、「安全な航空機」であると評している[25]



関連項目



  • 飛行機


  • エールフランス296便事故 - 就航したばかりのエールフランスのA320がデモフライト中墜落した。


  • XLドイツ航空888T便墜落事故 - 2008年のA320-232型機の墜落事故。


  • USエアウェイズ1549便不時着水事故 - 2009年のA320-214型機の事故。離陸直後にハドソン川に不時着水。一般的に困難とされる河川への不時着水を成功させた上に奇跡的に死者も出なかったことから、「ハドソン川の奇跡」と称される。


  • インドネシア・エアアジア8501便墜落事故 - 2014年のA320-216型機の墜落事故。


  • ジャーマンウイングス9525便墜落事故 - 2015年のA320-211型機の墜落事故。離陸の数分後に突如急降下し、フランス国内のアルプス山脈の斜面へ激突した事故。


  • アシアナ航空162便着陸失敗事故 - 2015年のA320-232型の事故。広島空港においてソウル・仁川発の当該便が着陸時にローカライザのアンテナに接触。滑走路から逸脱して停止した事故。



脚注


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  1. ^ ウィングチップフェンスの場合、片方が破損していても運用許容基準(CDL)上は問題なく運航できるが、シャークレットの場合は片方が破損している状況では運航できない。


  2. ^ PACAVI Group Announces Airbus A320 and A321 Freighter Conversion Program


  3. ^ airbus offical space-flex


  4. ^ エアバスとゾディアック、行動能力障がい者対応のA320最新設備を発表


  5. ^ エアバス、A320向け自走タキシング装置開発へ - Aviation Wire (2013年12月20日付) 2013年12月21日閲覧

  6. ^ abcdeA320ファミリーに新エンジンを装備 2010年12月1日 2011年1月10日閲覧


  7. ^ エアバス、インドのインディゴーから商用機市場最大の受注 - Reuters 2010.1.12


  8. ^ アメリカン航空:過去最高の計460機、エアバスとボーイングに発注 - ブルームバーグ 2011年7月20日


  9. ^ アメリカン航空、A320ファミリーを260機購入 - エアバスジャパン 2011年7月20日


  10. ^ 最大離陸重量97トンのA321neoをローンチ


  11. ^ エアバス、A320月産60機に引き上げへ 19年中盤


  12. ^ エアバス、A320増産へ 月産60機、ハンブルクに第4ライン新設


  13. ^ エアバス、天津工場製A320ファミリー200機到達


  14. ^ エアバス、米国製初号機のA321納入 ジェットブルーに


  15. ^ “ボーイング737-Next Generation シリーズ 計45機を確定発注”. 全日本空輸 (2003年6月30日). 2014年3月28日閲覧。


  16. ^ “ANA、777-9XとA321neoなど70機発注 過去最大の投資規模”. Aviation Wire (2014年3月27日). 2014年3月27日閲覧。


  17. ^ “Airbus Orders and Deliveries (xls)”. Airbus (2016年12月31日). 2017年1月11日閲覧。


  18. ^ EASA TYPE-CERTIFICATE DATA SHEET Airbus A318, A319, A320, A321 Single Aisle (PDF)”. EASA (2012年12月21日). 2013年1月1日閲覧。


  19. ^ Software Bug Caused Qantas Airbus A330 To Nose-Dive caused by an airspeed sensor malfunction, linked to a bug in an algorithm which 'translated the sensors' data into actions, where the flight control computer could put the plane into a nosedive


  20. ^ On October 7, 2008, Qantas Flight 72 (QF72) uncommanded pitch-down maneuvers, ended up injuring 119 of the 315 occupantsDaily Tech December 20, 2011


  21. ^ エアバスA320機でパイロットの意に反し降下の不具合 12月10日、国交省が、耐空性改善通報を出した 今回は、A320機とA330機が対象FNN 2014年12月12日(リンク切れ…アーカイブは以下2ch.sc2014/12/12)


  22. ^ エンジンから取り出した圧縮空気。与圧やタービンブレードの冷却、翼の防氷などに利用される。


  23. ^ A320高圧空気系統トラブルで緊急降下(その1)


  24. ^ A320高圧空気系統トラブルで緊急降下(その2)


  25. ^ A lingering question after Germanwings jet crash: Just how safe is the Airbus A320? - ワシントン・ポスト(2015年3月24日付)




参考文献


  • 『旅客機年鑑 2010-2011』イカロス出版


外部リンク



  • Airbus Japan - A320ファミリー

  • Airbus - A320 Family(英語版)


































































































































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