東村山郡





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山形県東村山郡の範囲(1.山辺町 2.中山町)


東村山郡(ひがしむらやまぐん)は、山形県の郡。


人口24,916人、面積92.6km²、人口密度269人/km²。(2018年10月1日、推計人口)


以下の2町を含む。




  • 山辺町(やまのべまち)


  • 中山町(なかやままち)




目次






  • 1 郡域


  • 2 歴史


    • 2.1 郡発足までの沿革


    • 2.2 郡発足後の沿革


    • 2.3 変遷表




  • 3 行政


  • 4 脚注


  • 5 参考文献


  • 6 関連文献


  • 7 関連項目





郡域


1878年(明治11年)に行政区画として発足した当時の郡域は、上記2町のほか、下記の区域にあたる。




  • 山形市の一部(滝平、芳沢、常明寺、並柳、古館、[この間、耕地整理による町名変更のため不詳]、土樋のうち馬見ヶ崎川、双月町、上山家町、下山家町、上東山以北)


  • 天童市の大部分(山口・河原子・道満・乱川・田麦野を除く)



歴史



郡発足までの沿革



  • 幕末時点では出羽国に所属した。「旧高旧領取調帳」に記載されている明治初年時点での、村山郡のうち後の本郡域の支配は以下の通り。幕府領は長岡代官所が管轄[1]。●は村内に寺社領が存在。(96村)


















































































知行
村数
村名

幕府領
幕府領
12村
●小塩村、向新田、●中野村、●南中野村、●北中野村、●見崎村、北山村、簗沢村、●久野本村、●風間村、●山元村、●矢野目村

旗本領(高力氏)
2村
深堀村、大寺村

藩領

上野館林藩
20村
●北高擶村、●南高擶村、●山寺村、●高木村、上東山村、●下東山村、高沢村、●清池村、杉下村、三河尻村、●上中野村、●漆山村、●貫津村、南蔵増村、北蔵増村、●七浦村、十文字村、大森村、●上荻野戸村、下荻野戸村

下総佐倉藩
19村
古館村、常明寺村、畑谷村、滝平村、根際村、大塚村、●下山家村、要害村、深沢村、北作村、上反田村、下反田村、●船町村、●吉野宿村、●陣場村、●江俣村、●大野目村、●上山家村、●高原村
出羽天童藩
16村
●荒谷村、●青柳村、●千手堂村、成安村、土橋村、●灰塚村、中野目村、●寺津村、●小関村、大清水村、●窪野目村、●東中野村、芳賀村、●長岡村、●天童村、北目村(現・山辺町)
出羽山形藩
7村
●長町村、●印役村、●内表村、●志戸田村、●青野村、達磨寺村、●今塚村

常陸土浦藩
7村
渋江村、藤内新田村、●老野森村、●北目村(現・天童市)、双月村、高野村、●落合村

陸奥棚倉藩
6村
岡村、柳沢村、金沢村、大蕨村、山野辺村、●成生村
館林藩・棚倉藩
1村
鮨洗村
天童藩・土浦藩
1村
●奈良沢村
幕府領・藩領
幕府領・山形藩
1村
長崎村
幕府領・土浦藩
1村
原町村
旗本領(高力氏)・天童藩
1村
高楯村
その他

寺社領
2村
中里村、切畑村



  • 慶応2年6月19日(1866年7月30日) - 棚倉藩が武蔵川越藩に転封。棚倉藩には陸奥白河藩が転封。

  • 慶応4年


    • 2月1日(1868年2月23日) - 棚倉藩が白河藩に転封(実行されず)。


    • 9月29日(1868年11月13日) - 戊辰戦争後の処分により幕府領が酒田民政局の管轄となる。



  • 明治元年


    • 12月7日(1869年1月19日) - 出羽国が分割され、村山郡は羽前国の所属となる。


    • 12月18日(1869年1月30日) - 戊辰戦争後の処分により天童藩が減封。領地の一部が酒田民政局の管轄となる[2]


    • 12月24日(1869年2月5日) - 白河藩が棚倉藩に転封(現状に即した形となる)。このときの減封により郡内の領地が酒田民政局の管轄となる。



  • 明治2年7月26日(1869年9月2日) - 酒田民政局の管轄区域に酒田県(第1次)が発足。

  • 明治3年


    • 7月17日(1870年8月13日) - 山形藩が近江朝日山藩に転封。郡内の領地が酒田県(第1次)の管轄となる。


    • 9月28日(1870年10月17日) - 酒田県(第1次)が県庁移転・改称して山形県となり、館林藩・佐倉藩・土浦藩の領地も管轄[3]



  • 明治4年


    • 7月14日(1871年8月19日) - 廃藩置県により藩領が天童県の管轄となる。


    • 8月29日(1871年10月23日) - 天童県が廃止され、山形県に編入。



  • 明治初年 - 高楯村が東高楯村・西高楯村に分村。(97村)

  • 明治6年(1873年) - 深沢村が芳沢村に、北目村(現・山辺町)が北垣村にそれぞれ改称。

  • 明治7年(1874年) - 旧・天童城郭内に田鶴町が起立。(1町97村)

  • 明治9年(1876年) - 南中野村・北中野村が中野村に合併。(1町95村)



郡発足後の沿革




旧東村山郡役所



  • 明治11年(1878年)11月1日 - 郡区町村編制法の山形県での施行により、村山郡のうち1町97村に行政区画としての東村山郡が発足。郡役所が天童村に設置[4]

  • 明治14年(1881年)(1町92村)

    • 北高擶村・南高擶村が合併して高擶村となる。

    • 南蔵増村・北蔵増村が合併して蔵増村となる。

    • 上中野村が中野村に合併。



  • 明治15年(1882年)(1町90村)

    • 田鶴町・天童村が合併して天童町となる。

    • 東中野村が中野村に合併。



  • 明治18年(1885年) - 深堀村・山野辺村・東高楯村・西高楯村が合併して山辺村となる。(1町87村)



1.天童町 2.成生村 3.蔵増村 4.津山村 5.干布村 6.山寺村 7.高瀬村 8.楯山村 9.鈴川村 10.千歳村 11.出羽村 12.高擶村 13.寺津村 14.明治村 15.大郷村 16.金井村 17.最上村 18.豊田村 19.山辺村 20.大寺村 21.中村 22.作谷沢村 23.相模村 24.大曽根村(紫:山形市 桃:天童市 赤:中山町 橙:山辺町)



  • 明治22年(1889年)4月1日 - 町村制の施行により、以下の町村が発足。(1町23村)


    • 天童町 ← 天童町、北目村、老野森村、久野本村(現・天童市)


    • 成生村 ← 成生村、高木村、小関村、大清水村、南村山郡今町村(現・天童市)


    • 蔵増村 ← 蔵増村、矢野目村、高野辺村、窪野目村(現・天童市)


    • 津山村 ← 貫津村、山元村(現・天童市)


    • 干布村 ← 奈良沢村、原町村、下荻野戸村、上荻野戸村(現・天童市)


    • 山寺村 ← 山寺村(現・山形市)、荒谷村(現・天童市)


    • 高瀬村 ← 下東山村、上東山村、切畑村、高沢村、中里村、大森村(現・山形市)


    • 楯山村 ← 風間村、青柳村、十文字村、青野村(現・山形市)


    • 鈴川村 ← 上山家村、下山家村、印役村、双月村、大野目村、高原村(現・山形市)


    • 千歳村 ← 長町村、落合村(現・山形市)


    • 出羽村 ← 漆山村、千手堂村、七浦村(現・山形市)


    • 高擶村 ← 高擶村、清池村、長岡村、芳賀村(現・天童市)


    • 寺津村 ← 藤内新田村、寺津村(現・天童市)


    • 明治村 ← 中野目村、灰塚村、渋江村(現・山形市)


    • 大郷村 ← 中野村、船町村、成安村、今塚村、見崎村(現・山形市)


    • 金井村 ← 江俣村、陣場村、内表村、志戸田村、鮨洗村、吉野宿村、南村山郡陣場新田(現・山形市)


    • 最上村 ← 長崎村、達磨寺村、向新田(現・中山町)


    • 豊田村 ← 岡村、小塩村、土橋村、柳沢村、金沢村(現・中山町)


    • 山辺村 ← 山辺村、三河尻村(現・山辺町)


    • 大寺村 ← 大寺村、北垣村、杉下村(現・山辺町)


    • 中村 ← 大蕨村、北山村(現・山辺町)


    • 作谷沢村 ← 畑谷村、北作村、簗沢村(現・山辺町)


    • 相模村 ← 根際村、要害村、大塚村(現・山辺町)


    • 大曽根村 ← 古館村、上反田村、下反田村、滝平村、常明寺村、芳沢村(現・山形市)



  • 明治24年(1891年)4月1日 - 郡制を施行。

  • 明治29年(1896年)7月27日 - 山辺村が町制施行して山辺町となる。(2町22村)

  • 明治30年(1897年)8月26日 - 最上村が町制施行・改称して長崎町となる。(3町21村)


  • 大正12年(1923年)4月1日 - 郡会が廃止。郡役所は存続。

  • 大正15年(1926年)7月1日 - 郡役所が廃止。以降は地域区分名称となる。


  • 昭和12年(1942年)7月1日 - 「東南村山地方事務所」が山形市に設置され、南村山郡とともに管轄。

  • 昭和18年(1943年)4月1日 - 鈴川村・千歳村が山形市に編入。(3町19村)

  • 昭和29年(1954年)10月1日(3町4村)

    • 天童町・成生村・蔵増村・津山村・寺津村が北村山郡田麦野村・山口村と合併し、改めて天童町が発足。

    • 山辺町・大寺村・中村・作谷沢村・相模村が合併し、改めて山辺町が発足。

    • 長崎町・豊田村が合併して中山町が発足。

    • 高瀬村・楯山村・出羽村・明治村・大郷村・金井村が山形市に編入。



  • 昭和30年(1955年)1月1日 - 高擶村・干布村が合併して豊栄村が発足。(3町3村)

  • 昭和31年(1956年)

    • 4月1日 - 大曽根村が山形市に編入。(3町2村)


    • 6月1日 - 山寺村の一部(荒谷)が豊栄村、残部(山寺)が山形市に分割編入。(3町1村)



  • 昭和33年(1958年)10月1日 - 天童町が市制施行して天童市となり、郡より離脱。(2町1村)

  • 昭和37年(1962年)10月20日 - 豊栄村が天童市に編入。(2町)


  • 平成13年(2001年) - 東南村山地方事務所が廃止。「村山総合支庁」が山形市に設置され、山形市・寒河江市・上山市・村山市・天童市・東根市・西村山郡・北村山郡とともに管轄。



変遷表




行政


  • 歴代郡長























氏名 就任年月日 退任年月日 備考
1 明治11年(1878年)11月1日
大正15年(1926年)6月30日 郡役所廃止により、廃官


脚注





  1. ^ 「旧高旧領取調帳」では旗本領も長岡代官所の管轄に含めている。


  2. ^ 「旧領旧高取調帳」では天童藩領の全域が天童県の管轄となっており、減封の対象となった村の詳細は不明。


  3. ^ 「旧領旧高取調帳」では館林県・佐倉県・土浦県の管轄となっているが、誤記とみられる。


  4. ^ 東村山郡役所の建物は1879年、現在の天童市五日町に建てられ、山形県に残る最古の洋風建築として、天童市の資料館として利用されている。




参考文献




  • 角川日本地名大辞典 6 山形県

  • 旧高旧領取調帳データベース



関連文献



  • 『東村山郡史. 巻之1』 東村山郡、1919年。NDLJP:927078。

  • 『東村山郡史. 巻之2』 東村山郡、1919年。NDLJP:927079。

  • 『東村山郡史. 巻之3』 東村山郡、1919年。NDLJP:927080。

  • 『東村山郡史. 巻之4』 東村山郡、1919年。NDLJP:927081。

  • 『東村山郡史. 巻之5』 東村山郡、1919年。NDLJP:927082。

  • 『東村山郡史. 続編 巻1』 東村山郡、1923年。NDLJP:927076。

  • 『東村山郡史. 続編 巻2』 東村山郡、1923年。NDLJP:927077。



関連項目



  • 天童市立旧東村山郡役所資料館

  • 南村山郡

  • 西村山郡

  • 北村山郡






先代:
村山郡

行政区の変遷
1878年 -
次代:
(現存)




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