H&K MP7




































































H&K MP7

H&K MP7.jpg
H&K MP7

概要
種類
PDW
製造国
ドイツの旗 ドイツ
設計・製造
ヘッケラー&コッホ
性能
口径
4.6mm
銃身長
180mm[1]
ライフリング
4条右回り[1]
使用弾薬
4.6x30mm弾
装弾数
15・20・30・40発
作動方式
ショートストロークピストン式
マイクロ・ロッキング・ラグ
回転ボルト閉鎖
全長
340mm(ストック展開時541mm)
重量
1.6kg
発射速度
950-1,000発/分(MP7)[1]
850発/分(MP7A1)[1]
銃口初速
750m/s
有効射程
200m
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H&K MP7は、ドイツのヘッケラー&コッホ社が開発したPDWである。


発表当初はPDWという名称だったが、のちにPDWは一般名詞となり、この銃は短機関銃(MP:Maschinenpistole)を指すMP7の名前が冠された。




目次






  • 1 開発背景


  • 2 特徴


  • 3 アクセサリ等


  • 4 H&K P46


    • 4.1 特徴




  • 5 採用国


  • 6 遊戯銃


  • 7 登場作品


    • 7.1 映画・テレビドラマ


    • 7.2 アニメ


    • 7.3 漫画


    • 7.4 小説


    • 7.5 ゲーム




  • 8 脚注


  • 9 関連項目


  • 10 外部リンク





開発背景


MP7の開発は1990年代に始まる。当時アメリカは防弾ベストの着用が一般的になった戦場でピストルやピストル弾薬に代わる兵器、つまりPDWを検討するプログラムを行っていた。また、NATO諸国でも同様のプログラムがスタートしていた[1]


これらのプログラムにFN社はP90を提出したが、当時同様の小火器を開発していなかったH&K社はMP5Kサブマシンガンをベースにショルダーストックを追加したMP5K-PDWを提出した。しかし、従来のピストル弾薬を使用するMP5ではプログラムの要求に対して不十分であり、このことからP90に危機感を持ったH&K社は、同社のMP5やUMPとは全く異なるコンセプトの小火器を開発することになる[1]


1999年に一般公開され[1]、2000年に将来的に発展改良することを前提にドイツ連邦軍に仮制式兵器に選定され、MP7の制式名称を与えられている[1]



特徴





ドイツ陸軍に配備されているMP7A1。カール・ツァイス製ダットサイト、エリコン製LAMが装備されている。また、セレクトレバー、ボルトリリースが右側にも付いている事がわかる


MP7の特徴は、先に述べたようにライバルとも言えるFN P90に対抗してPDWとしての全く新しいカテゴリの銃として開発されており、弾丸はH&K G11の4.7x33mm弾の開発データを元に開発した4.6x30mm専用弾薬を使用する。公式発表では、P90の5.7x28mm弾よりも威力があるとアナウンスされているが真偽不明である。


ディスカバリーチャンネルの番組「フューチャー・ウェポン」のシーズン第2の第3回においてケブラー製ヘルメットおよびボディアーマーを貫通している。ただし、セラミックプレートなどに対して効果があるかは不明である。


デザイン面についてはP90とは趣が180度異なり、ステアーTMP、UZIなどの既存の小型短機関銃と似たシルエットを持ちながらも、全長340mm、ストックオープン時は540mm(P90は504mm)、重量は1.5kg(マガジン込みで1.8kg、P90はマガジン抜きで2.8kg)と、PDWに求められる携行性および隠匿性に特化したデザインとなっている(因みに、MP7専用のホルスターがイーグル社で開発されている事からも、そのコンパクトさが伺える)。これは、後方部隊やヘリコプター、戦闘機パイロットの自衛用火器という、PDWの想定するケースにおいて特に有効である他、武器の隠匿を要し、車両での移動が多い要人警護の現場、小型武器が好まれるCQBの場などでも有効である事を意味する。また、セレクトレバーおよびボルトリリースが左右に付いているため右利き、左利き問わずに使用できる。


機構に関しては、G3以来、H&K社の小火器の作動方式の大きな特徴であったローラー遅延式ブローバック方式ではなく、同社製G36アサルトライフルと同じくマイクロロッキングラグと回転ボルトによる閉鎖機構を持つショートストロークピストン式を採用している。


レシーバー前方下面に折畳式のバーチカルグリップが標準で装備されており、銃自体の反動はMP5以下で、消音器装備で発射した場合の静粛性もMP5SD6より静かである。命中精度もMP5以上のものとなり、200m離れた標的にも命中する集弾性を持つ。


2004年には改良型のMP7A1がリリースされており、ボルトストロークの延長を施し連射速度の低下を図った(弾切れが早くなってしまうための処置)他、レシーバー前方左右側面に小型のピカティニー・レールを追加している。また、さらなる改良型のMP7A2では折畳式グリップは標準仕様では廃止され、ピカティニー・レールがレシーバー前方下面にも装備されている。


P90の5.7x28mm弾を使用した自動式拳銃「FN Five-seveN」と同様に、MP7と銃弾共通性を持たせた後述の拳銃「P46」も開発されていたが、後述の理由で中止となっている。



アクセサリ等




サプレッサー、スコープ、40発マガジンを装備したMP7A1


MP7の特徴として、豊富なアクセサリが用意されている点が挙げられる。MP7は銃口にフラッシュハイダーが標準で装備されているが、オーダーメイドのアタッチメントでサプレッサーも装備できるようになっている。また、ピカティニー・レールを上部に付ける事でダットサイトやスコープの取り付けも可能となっているなど、拡張性にも富む。


MP7A1では、更にフロントサイドにピカティニー・レールが追加された事で、フラッシュライトやレーザーモジュールの取り付けができる様になり、拡張性が拡大された。



H&K P46

















































P46
概要
種類
自動拳銃
製造国
ドイツの旗 ドイツ
設計・製造
ヘッケラー&コッホ
性能
口径
4.6mm
銃身長
130mm
使用弾薬
4.6x30mm弾
装弾数
20発
全長
212mm
重量
843g(弾薬未装填)
銃口初速
603m/s
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H&K P46は、ドイツ連邦のH&K社が開発した自動拳銃である。


開発中は「UCP(Ultimate Combat Pistol)」と呼ばれていた。



特徴


「P90」と「Five-seveN」の関係であり、MP7と同様に4.6x30mm弾を使用する。革新的な閉鎖機構を採用しているとされるが、パテントの関係から非公開とされ、どのような機構なのかは不明。


フレーム先端下部にピカティニー・レールがあり、フラッシュライトなどのアクセサリを装着できる。


2003年のプロトタイプでは同社のH&K G11のピストル版とも言える様な直線的なデザインが特徴であったが、2004年のプロトタイプではグリップ、スライド形状が変更されたものが発表されている。


2009年、「拳銃の形から、十分な弾道性能が得られない」との理由で開発中止となった。



採用国




演習時にMP7A1を所持するドイツ連邦陸軍第4落下傘中隊の隊員




MP7を装備したイギリスの警察官




MP7A1を構えるヨルダンの特殊部隊隊員


MP7への改名直後の2000年からドイツ連邦軍で試験運用が行われており、その後上記の改良を施したMP7A1が配備されたのは2004年7月にドイツ連邦軍に採用されたのが最初である。その後、ドイツのGSG-9やKSK(ドイツ陸軍特殊作戦部隊)への導入をはじめ、P90より採用国が少ないものの、各機関に徐々に採用されている。




アルバニアの旗 アルバニア

アルバニア警察のRENEAに配備[2]


 オーストリア


EKOコブラで使用[3]


フランスの旗 フランス




ソマリアでの諜報員救出作戦に失敗した際、アル・シャバブにより殺害されたとされる、フランス特殊部隊員の画像に写っている[4]


ドイツの旗 ドイツ


KSKをはじめとするドイツ連邦軍[5]およびGSG-9で使用[6]


アイルランドの旗 アイルランド


アイルランド警察地方支援部隊に配備されている[7]


ヨルダンの旗 ヨルダン[8]


日本の旗 日本


陸上自衛隊が4.6mm短機関銃(B)という名称の装備を調達しており、ヘッケラー&コッホ社製との記載があることからMP7と思われる[9][10]

一般部隊における配備は確認されていないため、特殊作戦群向けと考えられる。


大韓民国の旗 韓国


海洋警察庁の海洋警察特別攻撃隊(SSAT)に配備[11]。リンク先でMP7A1を持った隊員が確認できる。


 ノルウェー


MP5を置き換えるために、ノルウェー陸軍向けに6,500丁導入している。


 オマーン[8]



イギリスの旗 イギリス


英国防省直属の警察に配備。MP5、FN ブローニング・ハイパワー、L85を置き換える目的で導入[12]。このMP7はシングルファイア仕様である。


アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国


アメリカ海軍の特殊部隊DEVGRUとサンタクララ郡警察で採用。特にDEVGRUではウサマ・ビンラディン殺害作戦において使用されたとされる[13]



遊戯銃


現在、MP7A1の遊戯銃は、東京マルイとアカデミー科学(商品名「M7SMG」)から電動ガンが、KSCと東京マルイ,VFCからブローバックガスガンが発売されている。このうちVFCのみが1/1スケールを再現しており、他社製品は実物の80%ほどのサイズとなっている(VFC以外は試作mp7のサイズだとも言われている)。過去には頑住吉より、名前がPDWだった頃の無印MP7が固定スライドガスガンとして発売されていた。このモデルは啓平社製固定スライドガスガンUSPを内蔵するガレージキットで、グリップ角度が実物と異なっていた。



登場作品




脚注



  1. ^ abcdefgh床井雅美 (2004). 月刊GUN 2004年2月号. 国際出版. pp. 38-53. T1102355020906. 


  2. ^ http://www.youtube.com/watch?v=pomD16sAV5s の40秒付近を参照


  3. ^ http://www.bmi.gv.at/cms/BMI_EKO_Cobra/publikationen/files/LawOrder.pdf


  4. ^ Al-Shabaab publishes alleged photograph of dead French commando - Telegraph (リンク先には死体の画像が含まれる)


  5. ^ Gourley, S.; Kemp, I (November 26, 2003). "The Duellists". Jane's Defence Weekly (ISSN: 02653818), Volume 40 Issue 21, pp 26-28.


  6. ^ “АРСЕНАЛ: ОРУЖИЕ НЕМЕЦКОГО СПЕЦНАЗА (Arsenal: Weapons of the German Special Forces)” (Russian). Bratishka. 2010年3月18日閲覧。


  7. ^ Tom Brady (2008年9月4日). “Quick-change armed gardai hit the streets — National News, Frontpage”. Independent.ie. 2009年9月14日閲覧。

  8. ^ abJones, Richard D. Jane's Infantry Weapons 2009/2010. Jane's Information Group; 35 edition (January 27, 2009). ISBN 978-0710628695.


  9. ^ 。平成23年度装備品等(火器車両関連)に係る各種契約希望募集要項


  10. ^ 公告 第 輸調-350号平成 24年9月14日


  11. ^ 【週刊韓(カラ)から】韓国海洋警察に“潜入”取材 緊迫の対テロ訓練2009年7月5日付MSN産経ニュース


  12. ^ Steven Partridge. “A Modern Weapon for a Modern Role”. 2009年9月22日閲覧。


  13. ^ Nicholas Schmidle (2011年8月8日). “Getting Bin Laden: What happened that night in Abbottabad — New Yorker”. 2011年8月1日閲覧。



関連項目



  • 短機関銃

  • PDW

  • ヘッケラー&コッホ

  • H&K MP5

  • H&K UMP

  • FN P90

  • XM29 OICW

  • 陸上自衛隊の装備品一覧



外部リンク







  • H&K社公式「MP7A1」

  • H&K社公式「MP7A2」

  • Gun-World.net MP7 PDW(中国語)





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